水縞尚と水縞りえの夫婦は北海道でペンションのような人も泊まれる事のできるカフェ「マーニ」を経営していました。旦那さんである尚の焼くパンに合う料理を奥さんのりえが作り、温かい雰囲気に誘われて、カフェマーニには色々なお客さんが来店していました。
ある日、斎藤香織という一人の若い女性が訪れます。彼女は彼氏に振られて旅行もドタキャンされてしまい、ひどく落ち込んでいました。
そんな彼女や他にもたくさんの心の疲れたお客さん達を、マーニの夫婦は優しい料理でもてなして自然と笑顔を取り戻していくというようなあらすじになっています。
とにかく心が暖かくなる優しい映画です。
「パン」とタイトルがついていますが、そこまでパンばかりにフォーカスしているわけではなく、カフェ「マーニ」とそこで働く二人の夫婦を基点にして、訪れる様々なお客さんの悩みをマーニの空気で癒やしていくようなお話です。
水縞りえ役は原田知世さん、水縞尚役は大泉洋さんと演者さんからも優しさの感じられるキャスティングになっていて、他にも平岡祐太さんや森カンナさん、余貴美子さんなども出演されてキャストの全員が暖かい空気を作っています。
また、ただのほっこりする映画というわけではなく、カフェに訪れるお客さん以外でりえさん自身も心に闇を抱えていた時期があったり、他にも「月とマーニ」という絵本を使う事で世界観に深みを持たせていたりといった工夫も見られます。
見終わった後はおいしいパンが食べたくなるハートフルな映画です。